jincup ZINE 2022 (poster)

¥11,000
税込

「jincup ZINE 2022」

ポスター(A1サイズ)

Jin Akihiroの直筆サイン、シリアルナンバー入り(限定999枚)

※画像のシリアルナンバーとは異なる商品が届きます。シリアルナンバーを指定することはできません。

丸めて専用BOXに入った状態でお届けします。

 

 

僕たちは、2011年からカタログをポスターとして製作し受注をしてきました。

毎年その年に製作する“品物”をポスターという形で発表し、「ジンカップ」や「チッチ」という “品物” を「作品」として世の中に存在させる為に版画作品のような気持ちで毎年作ってきました。

昨今、新型コロナウイルスの蔓延により、皆さまとイベントで顔を合わせる機会が減ってしまったことで、ポスターを配る機会が極端に少なくなりました。

そこで、僕たちは考えました。

今の世の中、手で配るよりも商品として流通している方がさまざまな方々の目に留まるのではないか。

また、どうしてもポスターが欲しいと思ってくれている東京、北海道、香港、サンフランシスコなど遠くの街にお住まいの皆さまの元へきちんと届けることができるのではないか。

届いた先の知らない場所で飾ってもらう事によって僕たちが望む「力」を発揮できるのではないか。

これは、新しい文化を作る挑戦です。アキヒロジン のサインとシリアルナンバーを手描きで入れさせていただきます。(限定999枚)
エシカルやサステナビリティと叫ばれるこんな時代だからこそ、実際の紙に定着されたアートが持っている「力」を考える良い機会になることを願います。

アキヒロジン

この取組みの収益の一部を森林保全の活動に寄付させていただきます。 

在庫なし

「JINCUP」1個目のプロトタイプは母の50歳の誕生日プレゼントとして2007年に作りました。
当時の僕は父の家具製作を手伝う傍ら、自分の作品も作っている金のない若造で、手作りしてプレゼントすることが僕に出来る唯一のことでした。
このときは父の家具製作で出た端材を使わせてもらって作りました。
当時の僕には技術が足りず、大変手間をかけた記憶があります。
それから1年以上かかってある程度のクオリティーの物を作れるようになると、ぼちぼちオーダーをいただけるようになり、今後のことも考えて少しづつカップ用の木材を集め始めます。
最初はクスノキやシイノキ、センダンなど、手に入りやすい木材を片っ端から使ってみたのですが、密度が高く粘りがあり加工性も悪くないタブノキで作るようになるまで、数年間試行錯誤を繰り返しました。
日本全国に分布しているタブノキですが、鹿児島の温暖な気候は格好の生育条件で、南九州では多く見ることができます。

タブノキはジンカップ用に、クスノキは皿や家具用に、ヤマザクラやケヤキなどは家具や内装用の木材へ。
用途に合わせ製材所でそれぞれの厚みに挽き、材料置き場で桟積みして乾燥させます。
厚みや樹種によって乾燥期間は様々ですが、しっかり乾燥して使えるようになるまで3~5年間を要します。

僕らは地元の銘木市場で原木を落札したり、南薩のきこりから直接木材を仕入れます。
彼らは市場へ出品するために木を切っているのではなく、クライアントから山を切り開くことを頼まれたり、山の持ち主から木を切らせてもらい生計を立てています。
持ち主は山を管理するために、数十年に一度木を伐採する必要があり、多くの場合その木は鰹節を燻すための薪として枕崎へ運ばれますが、大きすぎる木は薪割りの手間等を考慮して銘木市場へ出品したり、僕らのところへ直接売りにきてくれたりします。
木を切った山はすぐに再生を始め、数年で森になり、50年も経つとある程度大きな木も育ちます。
昨今、世界中の良質な木材をいくらでも手に入れることができ、インターネットの発達で世界中の情報を簡単に手に入れることができるので、良くも悪くも木工品の形が平均化しているように感じます。
地元の木材の性質を知り、その性質に合った形を追求すること。
身近な森がどういうサイクルで回っているかを知ること。
そんな木工集団でありたいと思います。